温故知新で食べてみた

戦前、主に昭和初期の料理本や婦人誌に掲載されたレシピを、
実際に作って食べて昔の日本をプチ体験。
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白(しら)すらいす

動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!
http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039


360
婦女界 昭和八年七月号附録 『夏の病人料理全集』より

食欲の衰える夏に病人があった場合、
その病人の食欲を高めるような料理のコツや心得、
レシピなどを集めた『夏の病人料理全集』には
「夏の惣菜料理二百種」と題して
夏向けの料理に考案された料理も多々収録されています。
この料理はその「夏の惣菜〜」の中からチョイス。

白す干しとみじんに切った人参をバターで炒め、
そこに冷やごはん、愼Α刻んだパセリを加えて
さらに炒めます。
パセリは青い小葱でもいいとのこと。


で、食べてみた。


調味料はバターだけなんですが、
あっさりとしていて美味しいです。
ところどころに感じる白す干しや青豆の塩気で、
薄味が好みの私としては、塩加減は十分かな。
物足りない方は醤油をさすなどしてもいいかも。

豆の食感はアクセントとなります。
シャキッとした人参の歯触りもいいですね。
白す干しは潮の香りも感じさせ、
またパセリは爽やかさを演出します。
まさしく夏の料理といったところでしょう。

「白(しら)すらいす」という名前が面白くて
作ってみたのですが、
さっぱりとした炒めごはんで
おいしゅうございました。


と、いうことで


★★★

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塩鱈と残飯のコロッケ
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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202
監修:中澤家政塾 中澤美代子先生
主婦之友 昭和八年五月号 「安い材料で美味しく作つたお惣菜の榮養料理廿二種」より

これは茹でてほぐした後、擂鉢で擂った塩鱈と冷たいごはんを合わせ、
塩、胡椒、つなぎに玉子を混ぜて胡麻油でコロッケにしたもの。
塩鱈とありますが、今回は甘塩鱈を使いました。


で、食べてみた。


最初は香ばしさが口に広がります。
その後に鱈の味。
そして印象に残るのは味よりも
ごはんと鱈の、ちょっとぼそぼそとした食感ですね。
鱈は擂鉢で擂るのでもっとモサモサした食感になるかと
思いましたが、サラサラした感じ。
水煮したせいか、逆に水っぽいなと思うぐらいでした。
鱈は少し空煎りなどして
水分を少しだけ飛ばしてもいいのかも。

また塩鱈を使うので塩を加減してくださいと
レシピにあったので塩を少なめにしたのですが、
甘塩鱈を使ったせいか、ちょっと塩加減が足りなかったように思います。

ちなみにこれにソース、ケチャップ、しょうゆを
それぞれかけて食べてみましたが、
しょうゆが鱈の甘味を引き出して一番美味しかったです。
不思議とごはんの存在感が薄まって、
ちょっと白身魚のフライのようでした。

それにしても現代なら「残ったご飯」というような言い方をするところを
「残飯」とストレートに言ってしまうところが、この時代の表現ですね。
さらにレシピには
「捨てるやうな材料やただのやうに安い材料で氣のきいた御馳走」
と、あります。
鱈は昔は安価な魚だったので、
残りモノのご飯と安価な鱈で作るこのコロッケは
「こんな材料からこんなコロッケができるなんて!」というような、
あっと驚く料理だったのではないかしら。


と、いうことで


★★☆


 
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鮪と野菜の煮込み
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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189
監修:森本喜代子先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より


これは五分(約1.5cm)ほどの角切りにした鮪に
塩、胡椒、片栗粉をつけて炒めたものと、
刻んだ愴掉ァ淵圈璽泪鵝法▲札蹈蝓次△修靴日愼Α淵哀螢鵐圈璽后砲
少量の湯と水溶き片栗粉で煮込んだもの。


で、食べてみた。


美味しいです。
セロリの爽やかさがいいですね。
シャキシャキとしたセロリとピーマン、柔らかな鮪、
そして豆豆したグリンピースという違う食感の具財が
とろみでまとめられているのが食べていて楽しいですね。
緑の野菜の彩りも夏らしい感じがします。

ところでこの料理、味付けに関しては、具財を全て入れた後に
「更に味加減して」としか記されておらず、
何の調味料で「更に味加減」をするのかが明記されていませんでしたが、
鮪を塩、胡椒しているので、更に塩、胡椒で「味加減」としました。

あと、ちょっと気になったことがありまして。
レシピには鮪を塩、胡椒などした後、油で炒め、そして
「愴掉ァ淵圈璽泪鵝砲筌札蹈蝓爾あれば刻んで入れ」と、ありました。
この「〜があれば」はどの言葉にかかるのかなあ・・・と。
「セロリ」にかかるのだとは思いますが、
「ピーマンや」と書かれると、
ピーマンも「あれば」入れましょう、という意味かしら?と思ったり。
でもそうなると『野菜の煮込み』と題にありながら、
この料理に使われる野菜は
最終的にはグリーンピースだけになっちゃうなあ・・・と思ったり。
なんだかちょっとだけ気になりました。

ちなみにこの料理のミソはセロリの爽やかさにあると思いますので、
「あれば」という消極的な感じではなく、
積極的にお使いいただくことをオススメします。


と、いうことで


★★★
 
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鰌(どぜう)の西洋柳川
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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135
監修:東京料理學校講師 上島いわ子先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より

これは
1.さっと茹でた鰌、ごぼうを塩、こしょうで味付け。
2.鰌の茹汁の半分に煮切った日本酒を入れ、
  鰌を煮込んで引き上げ、その汁でごぼうを煮込む。
3.残った半分の汁にメリケン粉を水溶きしたものを加え、
  火にかけて玉子の黄身、レモン汁、パセリを加えて
  プーレットソースを作る。



4.このように鰌とごぼうを互い違いに並べ、
  この上にソースをかける。

と、いうもの。


この鰌、上野で購入したのですが、
生きたままビニール袋に詰められた鰌を片手に
山手線の電車に揺られてたとき、
縁日の金魚すくいですくった金魚を持って帰るときの気持ちを
ちょっと思い出したりなんかしてました。

たまに生きてるかどうか、袋を覗き覗きしながら
ワクワクしながら持って帰ってきた鰌で作った料理を・・・


食べてみた。


まるまる一匹状態の鰌を食べるのは多分生まれて初めて。
まずはソースのかかっていない鰌を食べようとしましたが、
なかなかグロテスクな様相にビビって丸齧りできず、
頭を取ってからひと口。

うーん、泥臭くて生臭い。
こしょうの味だけが目立ちます。

ごぼうもソースのかかっていないものをひと口。
鰌の煮汁で煮込んだごぼう、うまみがあるような気もしましたが、
泥臭さのほうが強く印象に残りました。
とは言いつつ、この泥臭さが鰌のものなのかごぼうのものなのか
定かではないのですが。

鰌の煮汁ベースのソースも
まずはソースだけひと舐めしましたが、
レモンが入っているとは言え、やはり泥臭さが気になります。
そこに玉子の黄身のねっとりとした味が加わるのですが、
どうも締まりのないボヤけた味になっています。
ソースは鰌の茹で汁を使わずに
出汁や鶏ガラスープなどを使って
もっとはっきりした味にしたほうがよかったんじゃないかな。

結局鰌もごぼうもソースをかけても味が引き立つことはなく、
すっぱさとねっとり感と泥臭さだけが口に残りました。
あと、鰌は骨が気になりましたね。
長く煮込むと骨も柔らかくなるようですから、
長時間煮込んだほうがよかったかも。

口に料理を運べば運ぶほど、
鰌を持って帰ってきたときのワクワク感は
しゅるしゅるとしぼんでいきました。

かなり昔に一度柳川鍋を食べたことがあるのですが、
そのときは開いた鰌を使っていたと思います。
ここのレシピではどのような状態の鰌を使うかということは
明記されていなかったので丸々の状態で調理しましたが、
開いてちゃんと下ごしらえをしたものを使ったほうが
より食べやすくより美味しく仕上がったのでは、と思います。


と、いうことで


☆☆☆
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変わり魚(うを)すき
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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112
監修:永見銀子先生
主婦之友 昭和十二年一月号附録 『冬の和洋料理千種の作方』より

これは魚すきにトマトケチャップと塩・胡椒を加えた、変わりすき焼き。
魚や豆腐の上にケチャップが申し訳なさ程度にのっかっているのが
おわかりいただけますか?

で食べてみた。

最初、すき焼きにトマトケチャップを入れるなんて
ちょっと斬新すぎやしないか・・・と思いましたが、
意外や意外、なかなか美味しいです。
食べるとまず甘み、それからトマトの酸味、最後に胡椒の辛みが
口の中に広がるのが面白い。
溶き玉子につけなくても十分美味しいですが、
つけるとさらにまろやかな味になります。
玉子のあるなしはお好みでいいかも。

割り下はケチャップを加えるため、
味付けは薄めに、特に醤油の味は控えめに、ということだったので
薄くはしたつもりでしたが、甘みが強くなってしまって
少々クドい味になってしまったのが残念。
砂糖も控えめを意識した方がいいでしょう。

レシピには具体的な具材は記されていなかったので、
おなじ附録で紹介されている他のすき焼き料理の具材を参考に、
鱈、白菜、ネギ、ほうれん草、しらたき、焼き豆腐を用いました。

鍋といえば青物野菜は春菊もポピュラーですが、
この附録では春菊の名は出てきません。
春菊、本山荻舟(もとやま てきしゅう)の『飲食事典』(1958年発行)によると
「日本へは戦国時代に明国から渡来したらしく、
主として関西地方に重用されたが、
近年東京にも愛好家が増えた」とあり、
『料理食材大事典』(1996年・主婦の友社発行)によると
「第二次世界大戦後、肉料理や鍋料理の増加に伴って需要が増えた」とあります。
この頃の、特に東京ではまだそんなにポピュラーな食材ではなかったようですね。

とはいえ、このすき焼き、春菊を用いてもユニークな味になると思います。
他にも玉葱や鶏肉、豚肉などの具材も合いそう。

「西洋料理のやうな、支那料理のやうな変つた味が若い人たちには
格別喜ばれます」と先生はおっしゃってますが、
若い方のみならず、いつもはとちょっと違った風味のすき焼きに
是非挑戦してみてはいかがでしょう。


と、いうことで


★★★




 
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鮪のマリネー
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!

http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k

ニコニコ動画にもUPしました。こちらもヨロシク。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039





104
監修:天野料理家庭塾 天野てるの先生
主婦之友 昭和七年七月号附録 『お惣菜向きの洋食の作り方三百種』より

これは軽く塩をしたまぐろを酢につけたもの。
同時にたまねぎの薄切りも漬け込みます。
一見薄切りに見えないかもしれませんが、
これでも精一杯の薄切りのつもり。
トマトケチャップをたーっぷりとかけ、パセリを散らして食卓に出します。

で、食べてみた。

見本の写真だとまぐろが見えないぐらいにケチャップがかけられてます。
それはさすがにやりすぎだろう・・・と、
控えめにのせたつもりではありますが、
それでも口の中はケチャップの味だらけ。
酢の味は遅れてやってきます。
このケチャップベタベタ感、お子様には喜ばれそう。

ケチャップベタベタ感は、たまねぎを巻いて食べることで
ちょっとはさっぱりとなります。
まぐろとの食感の違いも楽しめますね。

試しにケチャップ無しのまぐろを食べたら、
こちらはこちらで酢の味しかしない。
しかも飲み込むときにノドがすっぱい。
ケチャップと組み合わせることですっぱさは軽減されるのですね。

レシピには白ぶどう酒があるなら入れてみては、とありましたが、
うちにはなかったので今回は入れてません。
が、白ワインがあれば香りもよく、味もまろやかになったんじゃないかな。

当時まぐろはいわゆる下魚(げざかな・安い魚)で、
特に脂の多いトロ、中トロなどは捨ててしまうようなものだったそうです。
東京の下町ではまぐろをねぎと醤油で煮た「ねぎま鍋」が人気だったそうですから、
このまぐろとケチャップの組み合わせは、見た目も味もかなり斬新だったのでは。

また、下魚を使っていたということで、
この料理は節約メニューという狙いもあったのかもしれませんね。

レシピには特に記載されてなかったけど、
冷やすとより美味しくなるかも。
まだまだ残暑の厳しい日が続くと思われますが、
このさっぱりとしたマリネーで
暑さを乗り切ってみてはいかがでしょう。


と、いうことで


★★☆


さてさて。
いつもこのブログを見て料理を作ってくれる友達が、
今回もお姉さんと一緒に「茄子のカクテル」を作って写メしてくれました。
どうもありがとうー!



茄子とピーマンはチンして、
レモン汁をかけてみたそうです。
ブログでは七味を使いましたが、
友達は韓国の粉唐辛子を使ったとのこと。
(赤い粒粒がそれだそうです)
「このソース、冷製パスタにも合いそう」とのことでした。
みなさんもそれぞれお好みで、現代風にアレンジした
刺激的なカクテルソースを作ってみてはいかがでしょう。



 
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鰹(かつを)のどら焼(やき)

073
監修:森本喜代子先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録『夏の和洋料理千種の作方』より

国民的アニメ「サザエさん」の登場人物&「ドラえもん」の主人公
(ドラえもんって主人公ですよね???)の好物が
ネーミングされているこの料理、
擂った鰹に茹でて裏漉ししたじゃがいも、玉子、味醂、醤油、塩を加えて
バターで焼いたというもの。
・・・なのですが間違えてサラダ油で焼いてしまい、後からバターと気づいて慌てて再度焼き直し。
当時の奥様も同じように
「あ〜ら間違えちゃったー、けどへーきへーき♪」と言いながら焼いていたかもしれないなあ・・・

と、思いつつ

食べてみた。

見た目はハンバーグのようですが、どら焼と言うだけあって
口に入れるとふわっふわでほろほろと崩れます。
生地がネギトロのようにとろっとろで、フライパンで焼いてる時点で既にほろほろだったので
焼きながら形を整えるのが少々難しいところでありました。

醤油味がしっかりとついた柔らかツナバーグという感じの味で、
じゃがいもの風味より鰹の味が前面に出ています。
このままでも充分食べられますが、
若干の生臭さを感じるので酒や胡椒を加えて作るといいですね。
私はポン酢をかけて食べてみました。いささかさっぱりしすぎました。

火が思ったより早く通ってしまったのでこんなにコゲコゲになりましたが、
火加減に注意すれば、文字通りどら焼のような焼き上がりや食感を楽しめたかもしれません。
この火が早く通るというところや軽い食感が夏向きかな。
ちなみに付け合せはトマトと塩揉みしたきゅうりです。

ところでドラ焼きは玉子や砂糖や小麦粉で作った生地を使いますが、
昔は玉子を入れない生地で焼いた皮に餡をくるんだ、きんつばに近いものだったとか。
(昔のきんつばは丸形でした)
現在の形になったのは大正の頃だそうですが、昭和初期まではいろいろな製法が
試されていたということですから、まだこの頃は目新しいお菓子だったのかも。
だとすれば、ハンバーグにもできたこの料理をあえて「ドラ焼」として作ったのは
そういった意味でもモダンな料理にしたかったからかもしれないですね。

と、いうことで

★★★
 
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水の江瀧子の「鍋」

060
主婦之友 昭和十三年一月号附録『冬の和洋料理千種の作り方』より

みなさな、たいへんたいへんたいへん遅ればせながら新年明けましておめでとうございます。
気がつけば、先月は一度も更新してませんでした・・・・・・。
今年はここまで久し振りにならないぐらいのマイペースでやっていこうと思います。
よろしくお願いします。

さて、今回は今までとはちょっと趣の違う料理です。
ここでも何度か取り上げています『冬の〜』ですが、料理研究家の先生方のレシピのほかに
伯爵や政治家、小説家や俳優などの各界の著名人の好きな料理やレシピを取り上げる
「名士と人気者の千人料理」というミニコーナーが随所に記載されています。
「千人料理」といっても実際は五十九人分なのですが、原節子や東海林太郎、
林芙美子や伊東深水、鏑木清方や藤田嗣治などの、おそらくは聞き書きと思われる文章が
顔写真付きで掲載されています。

ここではその中から水の江瀧子(元日活プロデューサー・当時は松竹歌劇団所属)が
紹介している「鍋」をご紹介。
胡麻油、出汁、塩、砂糖、醤油で作った汁を火にかけ、じゃがいもや大根や人参や白菜、
白身魚や鶏、春雨を入れ、煮えたら片っ端から食べる、というものです。
白身魚はタラを使いました。
このブログ本来のテーマである「和洋折衷」とは少々ベクトルの違う料理ではありますが、
新春特番扱いということで。

一見煮びたしのようですが・・・


食べてみた。

これはおいしいです。中華風鍋料理といったところでしょうか。
胡麻油の風味がとてもいいですね、食が進みます。
特に春雨はさすがに相性がバッチリ。
じゃがいもは歯ごたえが残る程度に煮た「煮物の一歩手前」感がなかなか美味しいです。
厚さ3ミリ程にスライスするのがポイントでしょう。
ここでも胡麻油がじゃがいもの味を引き立てていますね。

水とき芥子も用意するようにとありましたが、
最初から入れて煮込むのかしら?と思える書き方でした。
が、これは別に用意。
二杯目につけて食べてみたら、まるでおでん。
個人的には芥子のない方が好みでしたが、この変化は面白かったです。

当時はまだ珍しかった断髪をしていたために「男装の麗人」と言われていた
ターキーこと水の江瀧子。
舞台で疲れた彼女の体を、この鍋は元気つけていたのかもしれませんね。
ちなみにターキーはこの記事の中でうどんが好物だとも話しています。

みなさんもこの鍋で昭和の少女歌劇団を思いをはせつつ、
寒い冬を暖かく過ごしてみてはいかがでしょう。

と、いうことで

★★★
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魚肉(ぎょにく)のスチューまがひ

058
監修:割烹研究会
文友堂書店 大正十三年十月第六版印刷
        「新式家庭料理 完」より

これは軽く蒸した切り身の魚に玉子で溶いたメリケン粉をつけバターで焼いたものを、
玉葱・醤油・胡椒・砂糖に水少々、レモン汁少々を加えた汁にからめたもの。
レシピには「切り身は何でもよい」とあったので、丁度大安売りしていたブリの切り身を
用いました。

で、食べてみた。

これはややしょっぱい洋風の魚の照り焼きですね。
シチューと言える程の汁気はありません。
レモンの後味がよいので、醤油をもう少し抑えるとより美味しくいただけると思います。

それにしても「スチューまがひ」という料理名だけを見たら
こんな料理が出来上がるとはちょっと想像がつきにくいですね。
以前「「胡瓜のシチュー」で紹介したように、当時は煮込み料理=シチューという
解釈があったようなので、汁にからめただけのこの料理を
シチュー「まがひ」と名づけたのかな、とは思いますが、
ちょーっと「まがひ」過ぎるよなぁ・・・と首を捻りつつ、いただきました。

料理に限ったことではないですが、タイトルをつけるって難しいですね。

と、いうことで

★☆☆


ちなみにタイトルを抜きにして「洋風照り焼き」とするならば

★★★


 
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芥子入り魚スープ

045
監修:医学博士橋口正樹氏夫人 橋口倉子夫人
主婦之友 昭和七年七月号附録
       「お惣菜向きの洋食の作り方三百種」より

これは玉葱・人参・キャベツを煮た中に白身魚を入れ塩、胡椒、芥子で味付けしたスープです。
白身魚は何でもいいとの事でしたから丁度特売で出ていた鯛の切り身を入れました。
また食べる直前に食パンを入れますが、「できればフランスパンの方がおいしい」そうなので
間を取ってフランスパン風の食パンを使いました。

で、食べてみた。

スープはうっす〜〜〜いおでんの味といったところ。
調味料はあまり使っていませんが、魚や野菜からうまみが出ています。
胡椒と辛子がぴりっと効いていますし、具材本来の味を楽しみたい方なら
このあっさり加減は丁度よいのではないでしょうか。

ただ、いかんせん、パンが、たっっっぷりとスープを吸って麩のような食感です。
内側の軟らかい部分はフニャフニャにふやけ、噛んではみるけど歯ごたえもなく、
ただただ出汁味のスポンジ状のパンが妙な甘味とともにぶよぶよと口いっぱいに広がります。
しかも皮はなかなか噛み切れず。
あまり噛みたくはないんだけど、噛まないと飲み込めないこの切なさよ。

ここでは出来上がり見本を参考にパンを切りましたが、みなさんが作られる場合は
皮限定で写真の大きさの10分の1程度の大きさに切ることをおすすめします。
パン自体の量もこれより少なめに。
そうでなければパンの味ばかり印象に残って、せっかくの魚や野菜の味が吹っ飛んでしまいます。

と、いうことで

★☆☆
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『温故知新で食べてみた』が本になりました


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