温故知新で食べてみた

戦前、主に昭和初期の料理本や婦人誌に掲載されたレシピを、
実際に作って食べて昔の日本をプチ体験。
牛肉(にく)と蕪悄覆ぶら)の胡麻煮
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!
http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039


167
監修:割烹研究会
文友堂書店 大正十三年十月第六版印刷
        「新式家庭料理 完」 「西洋之部」より

これは醤油、水、バター、擂った胡麻で作った煮汁で牛肉と蕪を煮たもの。
先に牛肉を煮て引き上げ、その後、蕪を煮ます。

さてこのレシピ、分量が全く書かれていません。
分量らしきものといったら
「醤油(せうゆー)と水を等分(とーぶん)に合わせた物を入れ、
バターを二匙ほど入れて」ぐらい。
この二匙も大匙なのか小匙なのかわからないので、
あてずっぽうですが、下記の分量でやってみました。

牛モモ肉(ナニ肉か明記されておらず、特売してたコレを利用)・・・120g
胡麻(これも黒か白かわからなかったけど、なんとなく白を利用)・・・大さじ1
バター・・・小さじ2
醤油、水・・・50cc


で、食べてみた。


しょーっぱいです。
肉も蕪もしょっぱいしょっぱい。
肉はレシピでは「一時間煮込む」ことになっていましたが、
30分で煮汁が相当なくなってしまったのと、
恐らくこれ以上煮込むとしょっぱくて食べられなくなるのでは、と思い、
ここで引き上げました。
それでもしょっぱい。
しかも肉は硬くなってしまいました。
なので、味も食感も佃煮のようです。

バターの味はほんのりわかるぐらい。
胡麻も食感ではわかりますが、
味は醤油に隠れてしまいました。
ほんのりバターの風味はよかったので、
醤油をもっと少なくすると美味しかったかもしれません。

ちなみにレシピには煮汁に水で溶いた小麦粉を入れて
とろみをけたものをかけるといい、とあったので、
それもやってはみたのですが、
なおさらしょっぱかったです。

当時はまだ牛肉は臭みなどから食べずらい食材だったと思われますので、
醤油で辛く味付けすることで、ごはんに合うおかずとして
食卓に出してもらおうという考えだったのかもしれませんね。



と、いうことで


★☆☆


 
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印度風の牛肉(ぎう)炒め焼

動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!

http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039



140
監修:婦人割烹講習所 宇野九一先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より

これは塩、胡椒、カレー粉をまぶした牛ロースをバターで焼いたものに
同じくバターで炒めた玉葱、リンゴ、トマト、しょうがを盛り付けたもの。


で、食べてみた。


これは美味しいです。
スパイシーだけど、野菜やリンゴが味をまろやかにしています。
しょうがが野菜やリンゴの甘さを引き立てていますね。
野菜類はバターで炒めただけで味付けをしてないのですが、
肉に味付けがしっかりされているので、これでも充分。

このまま食卓に出してもきれいなのですが、
肉をコロコロステーキのようにするとかわいらしくて
お子様も食べやすいのでは、と思います。

ところでこの料理、前回の「牛肉のカレー煮込み」と
同じ宇野先生の考案で、レシピも同じページに載っていました。
材料もほとんど重複しています。
牛肉をメインにカレー粉、野菜、リンゴなど
身近で手に入れやすい食材を使って
あれこれ試しながら料理を創作されたのが
しのばれますね。


と、いうことで


★★★
 

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牛肉(ぎう)のカレー煮込み
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!

http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039


 
139
監修:婦人割烹講習所 宇野九一先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より

これは
1.塩、胡椒した牛をバターでざっと炒める。
2.その鍋で玉葱を炒め、メリケン粉、カレー粉を加えて
  さらに炒め、水を少しずつ加えて煮る。
3.銀杏に切ったリンゴを加え、肉を加え、更に煮る。
と、いうもの。


で、食べてみた。


んー、甘いです。
日頃甘口カレーを食べてる私でも
甘すぎるかなあ、と思います。
この甘さはリンゴの存在の大きさからくるものですね。
後味がさっぱりしているので、パンやナンのほうが相性はいいように思います。
ごはんと組み合わせるなら
カレー粉をもう少し多くして味をはっきりとさせたほうがいいんじゃないかな。

そして煮込みと言っても肉にカレーのうまみが浸透していないですね。
ぐつぐつゆっくり煮込むといいのでしょうが
このルウはとってもトロトロ。まるであんかけのあんのようです。
水は分量どおりにしたつもりなので
このトロトロ具合で合っていると思うのですが、
この状態で煮込むとルウが固まってしまいそうなので
(頭の中を「がんもどきのカレー煮」がさっとよぎる)
煮込むなら水の分量を増やすとかリンゴを摩り下ろして入れるなどして
ゆるいルウにして煮込むといいかも。
また煮込みに拘らないのであれば、牛にしっかり味付けをして焼き、
その上にあんかけにしていただくのもいいかもしれません。

もしかしたら先生は煮込みというより
あんかけのイメージで創作されたのかなあ。



と、いうことで


★★☆
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牛肉(ぎう)とハムの串焼
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!

http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039



123
監修:内野佳子先生
主婦之友 昭和十三年一月号附録 『冬の和洋料理千種の作方』より

これは角切りにした牛肉とハムを交互に刺して
バターで焼いたもの。
レモン酢をかけていただきます。

で、食べてみた。

「野菜屑と一緒に炒め焼き」にすると
レシピにあったのですが、
出来上がり写真ではどうも玉葱らしきものが
間に挟まっているように見えたので、
一緒に串刺して「炒め焼き」にしてみました。

まずレモン酢をかけずに一口。
塩、胡椒で下味をつけるなどの指示がなかったので、
なくても大丈夫なのかな?と思ったのですが、
充分美味しいですね。
ハムが塩気をカバーしています。

次にレモン酢をかけて食しましたところ、
こちらはますます美味。
レモンのさっぱり感が味を際立たせます。
レモン酢があったほうが断然美味しいです。

「ハムを一緒では贅沢なやうですが、
かうすると牛肉(ぎう)の脂肪(あぶら)が
外へ出」ないとのことですが、
玉葱なども加えることで
肉やハムの旨みが野菜にぐっと染み込んで
さらに美味しくなると思います。

ところでこの料理、
「冬の料理」というには
旬の食材を取り立てて使っていないように思うのですが、
「贅沢な」ハムや牛肉を使った、
クリスマスや年末年始にお出しできる、
ちょっとした「贅沢な」料理ということで
「冬の料理」としたのかもしれませんね。

この年末年始、みなさんのご家庭でも
おせちの横にちょこっと
この串焼きを添えてみてはいかがでしょう。


と、いうことで


★★



さてさて。
今年も細々とした更新ではありましたが、
ご愛読くださいましてありがとうございました。
来年も細々とした更新になろうかとは思いますが、
引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
それではみなさま、良いお年を。
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牛肉(にく)の油いため

084
監修:割烹研究会
文友堂書店 大正十三年十月第六版印刷
        「新式家庭料理 完」より

これは牛肉を叩きながら玉子を合わせたものに衣をつけ、胡麻油で焼いたものです。
仕上げに醤油と粉山椒をちょちょっと振りかけて出来上がり。

で、食べてみた。

「油いため」と題していますが、That'sシンプルハンバーグ。
あまりの簡単な手順に「どんな料理が出来るんだろ?」と不安を覚えつつ
トントントントンと肉をひたすら包丁で叩いてましたが、
思いのほか美味しくできました。
衣は塩を少々入れたメリケン粉を水で溶いて作るのですが、
塩を肉に混ぜずに衣に混ぜ込むところが面白いですね。
そのせいか、塩の味が割合ダイレクトに届きます。

何もかけないで食べると油っぽく、文字通り肉を油で焼いたまんまの
ちょっとコクが足りないかな?って感じの味になるのですが、
醤油と粉山椒をかけることにより、ごま油の風味が引き立ちます。
油は牛や豚の脂でもいいようですが、ごま油の方が
醤油&山椒とのバランスが面白いんじゃないかな。

また、見た目は硬そうに見えますが、結構柔らかく出来上がります。
また板で肉と卵をひたすらよ〜く、よ〜〜〜っく、叩くべし。

と、いうことで

★★★
 
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牛肉(にく)の胡麻煮

041
監修:割烹研究会
文友堂書店 大正十三年十月第六版印刷
        「新式家庭料理 完」より

擦った胡麻に半日漬けた牛肉を、みりん・砂糖・醤油で甘辛く煮付けたものです。
おいしそうに見えますね。

で、食べてみた。

食〜べてみたら肉の味より胡麻の味のほうが強いです。胡麻の甘辛煮みたい。
肉の分量に対して胡麻の分量が多いんです。なんたって「漬ける」ぐらいですから。
そしてその漬け込んだ胡麻も一緒に煮ます。
写真ではわかりずらいかもしれませんが、相当胡麻がくっついてます。

胡麻を擦りながらどうして半日も漬けるのかな?と疑問に感じていたのですが、
胡麻には肉の臭みを抑える働きがあるのだそうです。
この頃はまだ一般的な食材ではなかった牛肉、肉の匂いも鼻に付いたのでしょう、
これをなんとかしなければ牛肉は普及しないと先生方は考えたのではないでしょうか。

それにしても半日漬けて、尚且つ一緒に煮るとは。
これでもかっ、これでもかっ!といわんばかりですね。
なんとか牛肉を攻略しようとする先生方の努力が垣間見られたように思います。

と、いうことで

★☆☆


 
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『温故知新で食べてみた』が本になりました


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