温故知新で食べてみた

戦前、主に昭和初期の料理本や婦人誌に掲載されたレシピを、
実際に作って食べて昔の日本をプチ体験。
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鶏肉(とり)のソース焼
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!
http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039


188
監修:天野てるの先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より


これはそぎ切りにした鶏むね肉をウォスターソースに味醂、醤油を加えたものに浸した後、
胡麻油で焼いたもの。
茹でたさやいんげんを出汁、塩、砂糖で煮たものを付け合せにします。


で、食べてみた。


美味しいですね。
スパイシーなソースに醤油、味醂が加わることで味が柔らかくなりますし、
味の奥行きも広がるように思います。
胡麻油の風味もグー。
これらの組み合わせにはモダンさを感じますね。

甘く煮付けた、さやいんげんのパリパリ感もいいですね。
ソースのスパイシーさと、
さやいんげんのパリパリ感が夏を感じさせるお料理だと思います。
お弁当のおかずにもよさそうですね。
作り方はいたって簡単、しかも美味しいので、
あまり火を扱いたくない夏の台所では重宝な一品だったことでしょう。


と、いうことで


★★★
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鶏肉(とり)のカレー雑炊
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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179
監修:後藤澄子先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より

これは骨付きの鶏、にんじん、たまねぎ、さやいんげんを水煮したところに
カレー粉、塩を入れ、それを漉した汁で冷御飯を炊いたもの。
鶏は五、六分(約15〜18mm)のぶつ切りとしてください、とありましたが、
なかなかぶつ切りできなかったので、
手羽元を丸々煮込みました。


で、食べてみた。


薄味ですが出汁がよく出ていますし、
野菜の甘さもあって、とてもやさしい味になっています。
カレー味はほんのり香る程度。
辛いものが苦手な方でも食べやすいですね。
食欲のないときでも、おいしくいただけそうです。

肉は軟らかく炊き上がっていますが、カレー味は染みていないです。
肉をぶつ切りできるのならいいのですが、
そうではなくこのように丸々煮込むのであれば、
盛り付けのときにほぐして混ぜ合わせると
味もよりからんで、より食べやすいと思います。

この頃にもなるとカレーは結構市民にも馴染みだったとは思うのですが、
カレーで雑炊を作るという発想には驚かれた方も多かったかも。
当時の奥様の中には肉を切りきれずに、
このようにまるまんま出した方もいたかもしれません。
となると、このビジュアルはなかなかインパクトがあったんじゃないかな。


と、いうことで


★★★
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鶏肉(とり)と蓮根(はす)の揚物

動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
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178
監修:中山茂子先生
主婦之友 昭和十二年七月号附録 『夏の和洋料理千種の作方』より

これは鶏挽肉、蓮根の擂り卸し、醤油、味醂、味の素、玉子の黄身、
メリケン粉を混ぜたものに、粉にした焼麩をまぶして
胡麻油で揚げたもの。


で、食べてみた。


美味しいですね。
まず、胡麻油と鶏の香ばしい香りが食欲をそそります。
食べてみると、表面はサクッと、中は軟らか。
擂った蓮根が軟らかさとやさしい味を演出していますね。

この料理のポイントは焼麩を使った衣でしょう。
これはアイデアですね。
表面がサクッと軽く揚がります。
そしてこの歯ざわりが中のやさしい味とぴったりマッチ。
なのでどんどんパクパク食べられます。

写真で白く写っているのは粉々にできなかった
焼麩の表面の堅い部分のところなのですが、
これも歯ざわりのアクセントになっています。
もうちょっと、ところどころにあった方が
食感の違いがより出て面白かったかも。

お弁当のおかずにもよさそうなこの料理、
みなさんも是非作ってみてはいかがでしょう。


と、いうことで


★★★

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鶏肉(けーにく)の豚まがひ
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!
http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
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165
監修:割烹研究会
文友堂書店 大正十三年十月第六版印刷
        「新式家庭料理 完」 「西洋之部」より

これは
1.薄く切った鶏肉を味醂、醤油でさっと煮る。
2.茹でたこんにゃく、ごぼうをバターで炒める。
3.鶏肉を煮た汁で2を煮る。
4.3に白味噌、水を加えて煮る。
5.最後に鶏肉を入れてひと煮立ち。

盛り付けした後、胡椒を振ります。


で、食べてみた。


これは美味しいですね。
最初に醤油、次にみそ、そしてバターの味がやってきます。
ぴりりと効いた胡椒は山椒っぽくも感じました。
レシピには油は種油を用いてくださいとあり、
バターが牛脂ならなお良いとありますが、
ここはバターをオススメ。
味噌バターとバター醤油の味が一度に楽しめます。

また、作りたてよりは少し時間を置いた方が
それぞれの素材に味が染みてさらに美味しいです。

鶏肉は特に指定がなかったのでムネ肉を使いましたが、
モモ肉だとよりコクが出たかもしれません。

レシピに分量の記載がなかったので
全て目検討で作りましたが、それでも成功。
味醂と醤油の分量を「等分(とーぶん)に合(あわ)」せることだけ
注意すればカンタンに出来上がります。

ところで『日本食肉文化史』(伊藤研一・著)によると、
「昭和初期の鶏肉の価格は
特等(雌雄とも4〜6ヶ月令の若鶏)が100匁1.2〜1.5円、
一等が1.0〜1.2円、
二等が0.7〜1.0円、
三等が0.5〜0.7円。
ちなみに当時の牛肉の相場は
ロースが100匁60〜70銭で鶏肉の三等並」で、
「鶏肉の方がはるかに高かった」とのこと。

大正から昭和初期にかけて
鶏肉料理が各地に普及していったそうですが、
牛や豚に比べるとまだまだ大衆的ではなかったようです。

「古くは平安時代から宮廷の貴族達にも供されていた」鳥料理ですが、
「鶏は家畜として飼育されてきたこともあって、
表向き食用にはされなかった」とのこと。
卵用としてして飼育されていた期間は長いけど、
食肉用として飼育されたのは
牛や豚に比べて遅かったということでしょうか。
この料理、鶏肉の普及の一環としての
創作料理だったのかな。

今だと一般的なお惣菜に見える料理ですが、
当時の庶民にはモダンな高級な料理に映っていたのかもしれませんね。


と、いうことで


★★★
 
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鶏肉のレモン入煮込み
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!

http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039



121
監修:小林はな子氏
主婦之友 昭和十一年六月号 「夏のお惣菜向 一品洋食三十種の作り方」より

これは骨付き鶏肉をバターで炒め、そこに小麦粉を篩い入れ、水でのばし、
塩、胡椒で味を整えたところへ、水に戻した椎茸、レモンの輪切、にんじん、たまねぎを入れて
煮込んだもの。
鶏肉のシチューレモン風味といったところでしょうか。


で、食べてみた。


レモン風味のシチューとはどんな味ぞや、と、
まずはさらさらとした出来になったスープだけを口にしましたが、
一番最初に感じたのは、
すっぱい。
すっぱいの後に、しいたけの味。
しいたけの後に、バターの味。
順を追って味がやってきます。

次に具剤のみを食べてみると、
野菜は、それぞれにレモンの風味が効いています。
しいたけまでもがレモン風味で爽やかです。
が、煮込んだわりにはスープ自体の味があまり染みていません。

肉にもあまり味が染みておらず、レモン風味もさほど感じられませんでしたが、
さらさらスープとあわせて食べるとレモン味と肉があいまって
美味しかったです。
具剤は全てスープと一緒に食べるのがオススメかな。

最初はクセを感じたスープも、食べ慣れると
レモンとホワイトソースのマッチングに、
不思議とさっぱりした美味しさを感じるようになりました。
ただ後味にバターのギトギトがちょっと残ったので、
バターは心持少なめでいいのでは。

まだまだ暑さの厳しい今日この頃ではありますが、
先生曰く
「洋食といつても本格的なものばかりではありませんが、
日本人好みのお菜になる洋食として、
きつとお気に召しませう」
このさっぱりレモン風味の煮込みで残暑を乗り切ってみてはいかがでしょう。

けれどこの暑いさなかに台所で煮込み料理はちょっと辛いですね。


と、いうことで


★★☆
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アスベック・ゼリー

081
監修:千疋屋フルーツパーラー 塚本元吉先生
主婦之友 昭和七年七月号附録 『お惣菜向きの洋食の作り方三百種』より


これは茹でた鶏、海老、さやいんげん、湯剥きしたトマト、塩水につけた胡瓜、
輪切りのゆで玉子などを並べたところに
スープで作ったゼリーを流して冷やし固めたものです。
味付けはこのゼリーの味のみ。

で、食べてみた。

とてもあっさりさっぱりで、まさしく夏向けの料理。
彩りも鮮やかで、見た目にも涼しげ。
人が集まったときなどに食卓に出すと華やかですね。

少しゆるめのとろとろゼリーは薄味で、これがなんとも上品です。
肉や野菜との相性もいいですね。
レモン近辺のゼリーにレモン風味が移っていて、これまた美味。
レモンは海老と一緒に盛り付けましょうとあったのですが、
料理のいたるところに散りばめれば全体に風味が行き渡って、
もっと夏らしい爽やかな味になったんじゃないかしら。

ただ、気になったのは玉葱。
生のまま盛り付けるのですが、ゼリーと合わせて食べても辛いので
塩揉みしてさらしたり、さっと茹でるなりした方がより食べやすいかも。

それと胡瓜の左横に、ここに置くように指定されたマヨネーズが鎮座してます。
なぜゼリーの中にマヨネーズを閉じ込めるのかが疑問でしたが、
胡瓜ってばゼリーと合わせ食べてみたら、なんだかぼんやりとした味となっちゃうのです。
マヨネーズの存在の意味、納得。

ちなみにいつも使う手作りマヨネーズはソースみたいにゆるゆるなので、
上からゼリーをかけるとでろんと流れてしまうのでは・・・と思い
今回は市販のマヨネーズをでっぷりと使いました。

流れ出るといえば、液状のゼリーを食材に流すと盛り付けが乱れるかも・・・と思い、
粗熱を取って軽くぷるんぷるん状になってから食材にかけたのですが、
本来ならゼリー液の入った鍋底に氷水などをあてて冷やすところ、
めんどくさがりでせっかちな私は冷凍庫で冷やしてあった保冷材を
液に直接ポンポン放り込んで急速冷却。
当時のレシピの調理法に沿って調理する、というブログの趣旨に反してるなあ・・・と思いつつも、
ポンポン放り込みました。
ひとつ、大目に。

で、保冷材をかきまわしながら、冷蔵庫もさほど普及してなかった当時は
冷やすと言ってもなかなかままならなかったんだろうなあ、としみじみ考えてました。


それにしても「アスベック」ってどういう意味?


と、いうことで

★★☆
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