温故知新で食べてみた

戦前、主に昭和初期の料理本や婦人誌に掲載されたレシピを、
実際に作って食べて昔の日本をプチ体験。
蜆のバタ焼き

098
監修:小石川高等女學校長 河口愛子先生
婦人倶楽部 昭和八年九月号附録 『誰にも簡単に出来る家庭西洋料理全集』より

蜆のバター炒めかと思いきや、
茹でて塩、胡椒をした蜆と、
茹でて裏ごしした後に塩、胡椒をしたじゃがいもを合わせて、
バターで焼いたものでした。
黒〜くポツポツみえるのが、蜆。

で、食べてみた。

蜆とじゃがいもとバターの味の組み合わせはなかなか美味しいです。
柔らかにマッシュされたじゃがいもの中に、時折感じる
つるんとした蜆の食感や風味が面白いですね。
けど、蜆の存在感があるかと言えば、あるような、ないような・・・。
じゃがいもの量に対して蜆の比率が少なかったかな?
代用にはまぐりやあさりでもいい、と書いてありましたが、
そちらのほうが味も食感も、存在感はあったかも。

ただレシピには「淡白な味なのでどなたでも召し上がれます」と
いうような記載がされてます。
同時に「農村向きには貴重な料理」とも書かれているこの料理。
ここであえて「農村」とあるのは、農村部の人たちにある意味アピールしたかったのかな、と。
当時の農村部ではまだまだバターは珍しかったでしょうし、
食べ慣れないクドイ味であったとも思われます。
そんな人たちにもこのような洋食を受け入れてもらえるようにと、
身近な食材であった貝の中でも
とりわけ味の淡白な蜆を組み合わせたのかな。

また、蜆とじゃがいものマッチングは
当時としては斬新なアイデアだったと思います。
今でも蜆のメニューはスープ類とか炊き込みご飯とか佃煮系、
もしくはパスタなどと結構限られてるような気がしますが、
そんな蜆を使ってこんな料理。
最近だと朝ドラでも有名になったしじみコロッケなどもありますが、
それよりもぐっとカンタンな調理法でこんなモダンな一品。
素朴ながらも、先人のチャレンジ精神が感じられる気がします。


と、いうことで

★★☆


 
| comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | - |









http://nawomayo.jugem.jp/trackback/125
PAGE TOP   

『温故知新で食べてみた』が本になりました


主婦の友社より絶賛発売中!
PROFILE
MEDIA
CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
Search this site.
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
山本直味 Twitter
LINKS
RSS/ATOM
MOBILE
qrcode
SPONSORED LINKS