温故知新で食べてみた

戦前、主に昭和初期の料理本や婦人誌に掲載されたレシピを、
実際に作って食べて昔の日本をプチ体験。
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トルコ風のHランチ
動画「温故知新で食べてみた ♯1がんもどきのカレー煮」
好評公開中!
http://www.youtube.com/watch?v=egN8cdnu75k
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7988039


328
監修:劇作家 金子洋文氏夫人 金子せい子
主婦之友 昭和十一年九月号 「家庭向ランチの作り方」より

油で炒めた茄子と、
バターで炒めた玉葱と牛挽肉を
ざぐ切りしたトマトで煮込むという、
「野菜を主にした、トルコ風の美味しいランチ」です。
あらかじめ牛挽肉には塩、胡椒をしておき、
火から下し際に塩で「あつさり味加減」します。


で、食べてみた。


これは美味しいです。
バターがきいていてコクを出しています。
茄子も炒めてあるので少し油っぽいのですが、
トマトがさっぱりとさせますね。
トマトは完全に煮崩してもいいと思いますが、
今回多少形を残して仕上げてみたら
さっぱり感がよく食感にも変化が出たので、
トマトの煮具合はお好みで加減してもいいかも。
トマトの代りにトマトソースを使ってもいいそうなのですが、
生のトマトを使う方が、このような味のアレンジができて
より楽しめるんじゃないかな。

ちょっと気になったのは肉の臭み。
個人的に牛肉が苦手ということもありますが、
私のように匂いが気になる方はお酒を加えてみてはいかがでしょう。

具材は見た目を考えて少し控え目に盛り付けましたが、
この2倍は盛り付けてもオッケー。
というか、そのぐらいたーっぷり盛り付けて食べたら美味しかったです。
先生も、「トマトの汁で煮込んだ茄子やお肉のお味のいいところを」
「温かい御飯にたつぷりかけておすすめすると、
どなたにも受けのいい」ランチだとおっしゃっています。

さて。
この料理、どうして「トルコ風」なのかな、と調べてみたのですが、
「ムサッカ」という煮込み料理を参考にしたのでは、と思います。

「ムサッカ」を御存知の方もいらっしゃると思いますが、
『家庭で作るトルコ料理』(荻野恭子著・河出書房新社)によると
油で炒めた茄子や、油・バターで炒めた玉葱、挽肉、にんにくを
トマトペーストで煮込んだソースを器に重ねて
オーブンで焼くという料理のようで、
「夏の定番料理」だそうです。

またトルコ料理はパンが主食で
(『トルコで出会った路地裏レシピ』口尾麻美著・グラフィック社)、
そのパンに煮込み料理の汁を染み込ませて食べるようなので
(『トルコの幸せな食卓』細川直子著・洋泉社)、
このパンをご飯に置き換えて、
ご飯に煮込み料理をかけたのかな、と推測します。

この「ムサッカ」、『世界の食文化トルコ』(石毛直道監修・農文協)に
「昔はトマト抜きであったが、今はトマト入りが普通となっている」とあります。
トマトがトルコに入ってきたのは二十世紀に入ってからだそうで、
「僅か一世紀くらいの間に急速に普及」したとのこと。
「かなり多くの料理には今もトマト味のタイプと
トマトなしのタイプが並存している」そうです。

ですから、もしかしたら先生がムサッカを知ったとき、
トマトの入ったバージョンは新しい料理だったのかもしれません。
日本でも馴染みとなりつつあったトマトを使った、
異国情緒のある、しかも新しい料理であるというところに
先生は触発されてこの料理を作られたのかもしれないですね。


と、いうことで


★★★


 
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